2014
12.27
とにかくかゆい!新たな病気に注意
体の表面に寄生する生物は、そのほとんどが発症するとかゆみを生じます。
疥癬をひきおこすヒゼンダニは、彼らが住みかとしているトンネル(疥癬トンネルとも呼ばれる)を、
皮膚を掘るようにして調べまくったとしてもなかなか彼らの基地にまで達することができない
厄介な存在ですが、
ひとたび彼らが活動を活発にすれば、激しいかゆみを引き起こします。
たまらず患部をがりがりとかきむしるように掻き続けてしまうので、
気づかずに放置していると、それが原因で新たな炎症(皮膚炎)を引き起こしてしまう場合もあります。
ヒゼンダニは 親と接触したり、レアケースとして、山の中でタヌキと接触してしまった場合などに
新たな宿主へと移り住んでいきます。
土のあるところに行くと 移り住む可能性のある ノミやマダニは、血を吸う生物です。
ノミは メスが繁殖のために、 マダニは生きる栄養源として血を吸います。
また、彼らの体内に潜む別の病原が、移住してくる場合もあります。
刺された場所は かゆみを生じます。
怖いおとなの発症 ニキビダニを知る
良く耳にする毛包虫症。
毛包に寄生する ニキビダニが引き起こすもので、ニキビダニは 別名を毛包虫ともいいます。
母親とのスキンシップで、100%の確率で移り住む 特徴があり、
生後間もなくから常駐しています。
発症のメカニズムは 複雑ですが、主に 免疫力の低下が原因と考えられていて、
活動が活発化すれば 異常増殖を開始します。
そうして増えたニキビダニは、発症した年齢によって、
異なった 症状を見せます。
よくあるのが まだ免疫力がない 生後3~6カ月での発症。
この場合は、目や口の周り、四肢の先端部など、患部は限定的です。
症状が局所的なら、自然に治ることもあります。
重症になるのは おとなになってからで、
特に高齢期は 命にかかわる病気を引き起こすリスクもあって、
あなどれない存在です。
また、発症範囲によって大きく2つのタイプがあります。
まず、皮膚がぽろぽろと 剥がれ落ちるような状態になる 局所型。
最初は 赤い斑点がぽつぽつとできて、局部的に 毛がごっそり抜け落ちてしまう場合もあります。
初期症状では、かゆみを伴わないのですが、
非常に ゆっくりと 病状が進行していきます。
もうひとつが 全身型です。
膿が詰まった吹き出物ができるので 膿ほう型とも呼ばれ、最初の2~3日間は
局所型と同じ症状ですが、病状はとても早く進行し、患部が全身に拡大します。
病巣から べとべとした液体が漏れ出し、湿疹状になって皮膚がただれます。
ここに二次的な細菌感染がおこり、痛みやかゆみが増していくのです。
発症から約一カ月で全身を膿ほうで覆われる 膿皮症となり
気管支肺炎や、敗血症を併発して 死に至るケースもあります。